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どうせ使うなら、カッコいいものを! 今年もお世話になりそうな「アウトドア系マスク」

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私が書きました!
高橋庄太郎
アウトドア系ライター。高校山岳部で山歩きを始めた関係で、今もいちばんの得意分野は「山」だが、川や海でのカヤックなども大好物。『山道具 選び方、使い方』など著書も多数で、イベントやテレビ番組への出演も増えている。2021年は2冊の本を出す予定だ。Instagram ShotaroTakahasi

今年も結局、新型コロナウィルスとともに……

いやはや、新型コロナウィルスの問題、なかなか解決しませんね。“これは本格的にヤバい”と思い始めてから、はや1年。もう少しくらいマシな状況になっていたらよかったのに……。まだ当分はマスクのお世話にならねばいけないようです。

ウレタンマスクはイマイチだとか、不織布が最良とか言われているなか、衛生的な面では使い捨てタイプがいいのはわかっています。しかし、お気に入りのものを洗濯しながら使うのも悪くありませんよね。

そんなわけで、似たようなタイプは避けながら、アウトドア系メーカーが開発したマスクを3つ買ってみました。形状はもちろん、素材や価格もさまざまです。

左からアウトドアリサーチ「ORフェイスマスクキット」、キーン「トゥゲザーマスク」、モンベル「ウィックロン ポケマスク」。

細部までよくできている! 「アウトドアリサーチ」製

はじめにお見せするのは、アウトドアリサーチ「ORフェイスマスクキット」。これは、商品名に入っている“キット”という言葉がポイントです。

マスクがひとつと、使い捨てのフィルター3枚のセット。これらを組み合わせて使います。価格は2,200円(税抜き)。

なぜこれが“キット”という名称なのかというと、これはマスク本体の内側に厚手のフィルターを組み合わせて使うものだから。つまり二重構造で使うことを前提にしているのです。

マスクとフィルターを組み合わせた状態。マスクの左右は袋状になっており、フィルターの端を入れて固定できます。

説明書にあるASTM試験規格によれば、付属のフィルターはポリプロピレン製の不織布で、ウィルスや最近の95%を除去するとのこと。「5~7日ごとに取り換えてください」とも書いてあり、かなり長く使えそうです。ただ、このフィルターは3枚で660円(税抜き)と、けっこう高価かも。

耳にかけるコードはコードロックで調整可能。

しかし、マスク本体の肌触りはよく、耳にかけるコードも柔らかく、上等な素材を使っていることがわかります。鼻に当たる部分に入れられているワイヤーも長く、顔へのフィット感もすばらしいんです。

鼻に当たる部分には、ワイヤーが入り、顔の形状に合わせてフィット。

そして大事なのは、表地には撥水加工が施されていること。多少雨に濡れてもマスクが濡れず、アウトドアではとても使いやすそう。これはかなり完成度が高いマスクですよ!

いい意味で地味な「モンベル」製。これならどこでも使える!

次は、モンベル「ウィックロン ポケマスク」。“ウィックロン”というのは、モンベルのウェアにも採用されている速乾性素材です。だから、洗ったときも乾きやすく、繰り返し気軽に使えそうです。一般的な不織布マスクと似た、シンプルなルックス。価格980円(税抜き)。

ウィックロンは通気性もバツグン。しかし、飛沫拡散の防止を考えると、通気性がいいということは、単純によいこととはいえないのでは? むしろ、ある程度は通気性を抑えたほうがいいのではないかとも……。そこで、そんな心配を打ち消すように、このマスクには“ポケット”がつけられています。

入り口は狭くても、内部はほぼマスクと同じサイズのポケット。入れた布などが出てきにくい構造です。

このポケットにガーゼや不織布を入れることができ、その結果、飛沫拡散の防止効果がアップしていくわけです。もちろん通気性はいくぶん低下しますが、その加減を自分で調整できるのはいいですね。

鼻が当たる部分にはワイヤーが入っています。そして、その裏側にはポケットが!

このマスクも鼻の部分にワイヤーが内蔵され、無用な隙間が空かないようになっています。ワイヤーを覆うウィックロンは薄手で柔らかいので、使っているうちにワイヤーが擦れて傷んでこないか心配になりますが、思ったよりは丈夫そうです。

マスクのサイドに通してあるコードは、ゴム製。汚れれば自分で簡単に付け替えられます。

それにしても、コレ、遠くから見たら普通の不織布マスクですよね。あまり変わったマスクは使用しにくい、お堅い職業の人にも抵抗なく使えるのではないでしょうか?

「キーン」製は、さすがスタイリッシュ! 

そして最後に、キーン「トゥゲザーマスク」。これまでに紹介した2つのマスクが柔らかさを売りにしているとしたら、こちらは反対に“張りのある硬めの素材”がポイントになっています。

なんと、うれしい2枚セット。価格1400円(税抜き)とリーズナブルです。

コットンを使ったその素材感は、薄手のキャンバス地を想像してもらうといいのかも。なんというか、盾のような存在感があり、鋭利なものを突き立てても、簡単には通らないような頑丈さです。

生地は2枚重ねになっており、裏側もシンプル。

通気性はあまりなく、口元と外界を完全に遮断している感じです。だから、他の2つのマスクのように、不織布やガーゼを組み合わせることを想定していないシンプルな構造にしているのでしょう。

風合いがいいコットン製。ジグザクに入っているステッチもおしゃれです。

すっきりとした外観はまさにスタイリッシュ。じつは、このマスクにはド派手なカラーリングのものもたくさん用意されているのですが、そういうものは若い人でもなければ使いにくいではないですか? その点、こういう地味な色のものも用意してくれているのはありがたいことです。

コードの長さは調整可能。伸縮性が高い素材が使われています。

耳にかけるコードはストレッチ性ながら、少々硬め。その触感が気になる人もいるかも入れませんが、すぐに伸びきって使えなくなってしまうことはなさそうです。

個性がわかれる3種類。いつ、どこで、なにを使うか?

さて、マスクというものは、帽子ほどではないものの、“似合う”とか“似合わないとか、着用したときの雰囲気も大事です。そこで、僕がつけたときの状態を見ていただこうかとも思ったのですが……。いい歳をしたおっちゃんの顔をドアップは見苦しいので、ここでは僕の“代理”に着用してもらいたいと思います。

アウトドアリサーチ「ORフェイスマスクキット」は、すっきりとしたデザイン。誰にでも似合いそう。

モンベル「ウィックロン ポケマスク」の見た目は、ほとんど普通の不織布マスク。どんな場所でも違和感なく使えるはずです。

張りのある生地ながら、立体的に顔を覆うキーン「トゥゲザーマスク」。すっきりしたフォルムですね。

ちょっと気持ち悪かったかもしれませんが、まあ使用時の雰囲気は伝わったのでは? 

使用前のファーストインプレッションでいうと、機能性ではアウトドアリサーチ「ORフェイスマスクキット」が一歩リード。寒い時期は保温性も期待でき、撥水性の高さで雨が降っているときも活躍するでしょう。モンベル「ウィックロン ポケマスク」の本当の実力がわかるのは、おそらく汗をかきやすい夏場かな。速乾性の高さで吸収した汗をすばやく乾燥させ、水洗いしたときも便利に違いありません。見た目のよさではキーンの「トゥゲザーマスク」。このマスクのもうひとつの長所はリーズナブルさで、とてもしっかりした縫製なのに2枚で1400円なのですから、他のアウトドア系マスクのサブとして用意してもいいでしょうね。

日常生活では一般的な不織布マスクを使いつつ、僕はこれからアウトドアを中心に、これら3つのマスクを使ってみるつもりです。使うのが楽しみ……ではあるのですが、使わないで済む日々が早く訪れることを祈らずにはいられません。


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